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イーサリアムETFがついに承認:暗号資産と規制におけるこれからの動き

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Takumi

2024-5-27 2:04

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目次

2023年5月23日、暗号通貨の世界の全ての人が待ち望んでいた出来事が起こりました。米国証券取引委員会(SEC)がイーサリアム上場投資信託(ETF)の発行を承認したのです。この承認は、時価総額で2番目に大きい暗号資産であるイーサリアムにとって重要なマイルストーンであるだけでなく、米国の暗号資産に対する規制アプローチの潜在的な変化を示唆するものでした。

イーサリアムとは何か?

そもそもイーサリアムとは何でしょうか。イーサリアムは、スマートコントラクトや分散型アプリケーション(dApps)の作成と実行を行うレイヤー1ブロックチェーンです。

主にデジタル通貨としての役割のビットコインとは異なり、イーサリアムは単なる暗号通貨ではなくシステムの中枢として機能しています。

イーサリアムのネイティブ暗号通貨であるETHは、チェーン上での取引のためのガス燃料として、イーサリアムネットワーク全体を支えています。イーサリアムブロックチェーンのプロジェクトの中には、金融、サプライチェーン、医療など、さまざまな業界に広がっています。

ETFとは何か?

上場投資信託(ETF)は、個別株のように株式市場で取引される投資信託の一種です。ETFは特定の資産、指数、または資産のパフォーマンスを追跡できるように設計されており、投資家が効率よく投資を行うことができます。

最近ではビットコインがスポットETFとして承認されました。

承認されたETF:

SECは以下の8つのスポットイーサリアムETFを承認しました:

  • BlackRock's iShares Ethereum Trust
  • VanEck Ethereum Trust
  • Fidelity Ethereum Fund
  • ARK 21Shares Ethereum ETF
  • Franklin Ethereum ETF
  • Bitwise Ethereum ETF
  • Grayscale Ethereum Trust
  • Invesco Galaxy Ethereum ETF

この承認事態は非常に大きな一歩ですが、ETFは正式に取引を開始する前に、SECのS-1登録プロセスを通じて追加の承認を受ける必要があります。専門家の意見では、最大で5か月かかる可能性があります。

ステーキングとSECの見解:

イーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスでは、ユーザーがETHを「ステーク」して更なる追加資産を得ることができます。しかし、現段階ではSECは一部のステーキングプログラムが未登録の証券提供方法と見なされる可能性があると主張し、ステーキングサービスに対して慎重なアプローチを示しています。

影響と業界へのインパクト:

冒頭でも述べた通りイーサリアムスポットETFの承認は、暗号資産業界と規制に対して重要な影響を持ちます。

商品分類の可能性:

Coinbaseの最高法務責任者であるPaul Grewalや暗号通貨に詳しい法的専門家達は、ETFの承認をイーサリアムが商品として認識されたという暗黙の了解と解釈できると述べています。イーサリアムベースの製品やサービスの規制の明確化と受け入れの道を開く可能性があります。

投資家のアクセスと主流の採用:

イーサリアムETFの発行により従来の投資家に対してイーサリアムへのアクセスが可能なより簡単になります。これにより、イーサリアム市場の流動性が増加し、イーサリアムが主要な暗号通貨としての地位をさらに固めることでしょう。

規制緩和の実例:

イーサリアムETFのSEC承認は、将来的な話ですが、暗号通貨をETF化するためのガイドライン的な存在になる可能性があります。必要な規制要件を満たし、SECの懸念に対処できれば、他の暗号通貨をETFの承認への近道になるかもしれません。

SECによるイーサリアムスポットETFの承認は、暗号資産業界にとって大きなマイルストーンであり、これからの規制の緩和につながったり、今まで以上に投資をしやすくするなど、業界全体として注目を浴びることとなりますが、ステーキング、DeFiなど課題や懸念も残っています。

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