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NFT - デジタルアートだけではない、実用例から見るNFTの魅力

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EIKI

2024-1-10 6:20

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目次

2021年に人気を集めてから徐々に認知率が上がっているNFTとは何か?

多くの人はNFTは単なるJPEGアートであるという認識が強い一方、実はNFTにはそれ以上の魅力があり、実際に見えないところで使われているケースも多数ある。

NFTは、あらゆる種類の資産やデータを認証し、固有のIDやトークンを作成し、価値を移転するための強力な技術として確立している。

この技術が進むにつれ、ゲーム、エンターテインメント、チケット販売、クレデンシャル、ブランド・エンゲージメントなど、さまざまな分野でNFTの応用が見られるようになる。

NFTとは?

そもそもNFTとは何か?

NFTはブロックチェーン上に存在するデータのユニットのことである。各NFTは複製やコピーが不可能な固有の識別コードと、所有権の証明を提供するために、様々なものにリンク可能なメタデータを埋め込むことができる。

例えば、そのメタデータをデジタル画像、楽曲、動画、アバターなどに紐付けることができる。また、車などの物理的なアイテムに紐づけたり、NFTの所有者に限定グッズ、ライブやデジタルイベントのチケット、その他の限定特典を提供したりすることも可能である。

NFTは制作者にグッズの出所を証明する方法を提供するために非常によく使われる。(プロべナンス)

プロべナンスとは特定の美術品の作者、所有者、鑑定価値を証明する文書のことである。NFTが導入される以前は、デジタル作品の作者や所有者の履歴を確認する方法はなかったため所有権の証明が困難だった。

簡単なNFTのロードマップ

多くの人がNFTを初めて耳にしたのは2021年のことだ。しかし、トークン自体が誕生したのはそれより10年近く前のことだ。

「Quantum」は史上初のNFTである。2014年にケヴィン・マッコイによってNamecoin上で鋳造された。その後2年の間に、イーサリアム以前のブロックチェーン上で他のNFTプロジェクトがいくつか立ち上げられたが、ほとんど無名のままで終わることになった。

存在自体は見られたものの、NFTが主流の勢いに乗り始めたのは、2017年、イーサリアムのブロックチェーン上で最初のNFTコレクションが販売された時である。CryptoPunksはイーサリアム上で最初のNFTプロジェクトというわけでもなかったが、初期のコレクションの中で最も人気があり、NFTアート時代のきっかけを作った。

そのためCryptoPunksはNFTの認知率の向上に最も貢献したと言われている。

その後の4年間は、技術が発展してきたため幅広いブロックチェーン上でプロジェクトが数多く立ち上げられた。そして2021年になると、ブームが本格的に動き出した。

BeepleことMike Winkelmannは2021年3月、自身のデジタルアートをコラージュしたNFTを6900万米ドル相当のETHで売却した。

このニュースや他のアーティストのニュースが、NFTの火付け役になったことは言うまでもない。

このトレンドにより、NFTの販売量と価格帯も上昇した。以降、独自のNFTプロジェクトを立ち上げようとする企業やブランドからの関心が爆発的に高まった。初期の採用企業には、コカ・コーラ、タコ・ベル、アディダスなどのブランドが含まれる。

そのため多くの人はNFTイコールデジタルアートという認識を持っている。

NFTで何ができるか

冒頭で述べたように、NFTには多くの応用の可能性がある。NFTは所有権を表すため、私たちはNFTを利用して生活の様々なものの所有権を表すことができます。

より多くの資産と管理をブロックチェーン上に移行することで、コスト削減と資産所有の効率化が実現する。そのためNFTは将来の仮想通貨経済の重要な構成要素となるだろう。

ではデジタルアート以外のNFTの潜在的な使用例をいくつか紹介しよう。

実物資産の所有権確認

NFTはデジタル資産以外に有形資産にも紐付けることができる。高級品や不動産証書、ライセンス商品など現実世界の有形資産と結びつける応用が注目を集めている。

例えば、ナイキは2021年に物理的な靴をNFTとしてトークン化する特許を取得している。NFTが靴のシリアル番号に紐付けられることで、所有権と有効性をブロックチェーン上で公に検証することができ、偽造を防ぐことができるようになっている。

デジタルIDとクレデンシャルの構築

NFTは、個人や組織に与えられるライセンス、認証、学位などを表すこともできる。ブロックチェーンの記録は不変であるため、信頼できる検証が必要な身分証明書などの管理に最適だ。

大学の卒業証書や専門職の証明書をNFTとして受け取ることができ、これにより、雇用主や様々な機関は、ブロックチェーン上で即座に資格証明書を認証することができる。

ゲーム内で所有権を与える

ゲームもまた、NFTを革新的な方法で活用している分野の一つだ。NFTを活用することで、プレイヤーはキャラクタースキンや武器、土地などの希少なゲーム内資産を真に所有することができます。ゲームNFTを獲得または購入したプレイヤーは、それを取引または売却して利益を得ることができる。

The Sandboxのようなプラットフォームでは、NFTを利用してメタバースのゲーム世界全体を構築し、プレイヤーは仮想の土地NFTを所有することができる。

チケットのダフ屋行為や不正行為への対策

コンサート、フェスティバル、スポーツイベントなどのチケットの偽造や不正取引を防止するため、NFTのチケットソリューションが注目を集めている。

NFTは公正な価格でのチケット転売を可能にする。

例えば、YellowHeartは、ミュージシャンが転売をコントロールし、ファンが高騰しすぎた値段を支払わないようにするため、NFTチケッティングを利用している。

ユーティリティNFTの導入

コレクターズアイテムにとどまらず、アクセス権、会員権、割引、投票権など、保有者に機能的な価値を提供するユーティリティNFTが人気を集めている。

人気の高い例としては、VPNや旅行ラウンジなどのサービスのアクセスパスNFT、DAOガバナンスNFTなどがあります。

実現性や機能性は非常に柔軟なため、ユーティリティNFTの可能性は広がり続けるだろう。テクノロジーがアイデンティティ、アクセス、権限付与へとさらに拡大するにつれ、NFTは権限を付与・管理するための新たなバックボーンとなることが予測される。

まだ始まったばかりのNFT

NFTは単にJPEGの所有権を示すだけでなく、検証、発券、ID、アクセス制御、ブランドやクリエイターとのクリエイティブなエンゲージメントに新たなビジネスモデルを確率することができる。

現在はNFTが業界全体をアップグレードするための強力な基盤が構築されている。しかし、トレンドを維持し、今の少し落ち込んだ現状を打破するためには、洗練されたガバナンスと整ったインフラが必要である。

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