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レイヤー2ブロックチェーンとは?なぜそれが大切なのか

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Takumi

2023-12-31 11:06

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目次

ブロックチェーンについて理解を深めていくと必ず出てくるレイヤー2ブロックチェーン。Arbitrumなど様々なものがありますがこれらは一体何なのでしょうか。

簡単に言うとレイヤー2チェーンは、BitcoinやEthereumのようなレイヤー1のブロックチェーンが暗号トランザクションをより速く、より安く処理できるように設計されているプログラムのことです。

今回はこのブロックチェーンレイヤーについて少し紹介していきます。

レイヤーとは

ブロックチェーンはクリプトグラフィーなど様々な技術が組み合わし、中央機関の介入無しにトランザクション処理を早く、安全に行うことができることが売りです。

そしてレイヤーについて理解を深めるために必要なのは「スケーリング」です。ブロックチェーン技術における「スケーリング」とは、1秒あたりのトランザクション数で表されるシステムの効率性について意味します。暗号通貨の日常生活への普及に伴い、ブロックチェーンレイヤーはネットワークのセキュリティや記録管理、その他の機能を向上させるために必要とされているのです。

そしてブロックチェーンは分散型エコシステムにおける最初のレイヤーである。レイヤー2は、レイヤー1と組み合わせて使用され、ノードの数を増やし、結果としてシステムの効率性を向上させる働きをします。

要はレイヤー1だけではできないことを新しくその上に子レイヤーを作って、より効率化使用ということです。

著名なレイヤー1にはBitcoin、Ethereum、XRP、BNBなどがあります。

現在のレイヤー1上の問題

ブロックチェーンにはちょっとした悩みというものがあります。その性質上、分散化、安全性、スケーリングを提供するブロックチェーンには1つのレイヤーでは処理しきれないという部分があり、どうしてもスケーリングを犠牲にしなければいけないのです。

よくある話ですが、 例えばイーサリアムで、Uniswapやその他多くのユティリティトークンのようなイーサリアム上のプロジェクトに投資するとしましょう。

しかしビットコインやイーサリアムのネットワークを使用する際、取引手数料が高額であるケースがあります。1000円のトークンを送金するのに対し2000円かかることがあるのです。これはスケーリングを犠牲にしているためトランザクションにかかるコストの負担が大きいためです。

ブロックチェーンの世界ではユーザーがそのエコシステムをサポートすることでなりたちます。

そしてレイヤー1にはもう1つの問題があります。それは処理速度。

ビットコインやイーサリアムなどの古いレイヤー上での取引には時間がかかるケースが多いです。一つの取引にビットコインで10分、イーサリアムで4分かかるとすれば、普及は難しいです。

カフェでビットコインを受け入れたとして、送金のために10分も待つなんて現実的ではなさすぎる、レシートが印刷される前にコーヒーが冷めてしまう、という問題が浮上しています。

しかし、ビットコインとイーサリアムは金融の未来になるという大きな期待値があります。

レイヤー2ブロックチェーンの役割

そこでレイヤー2ブロックチェーンの活躍です。

レイヤー2ネットワークは、それらのブロックチェーンが大量のユーザーへスケーリングを提供することを可能にするソリューションです。スピードとセキュリティのバランスを注意深く取ることで、レイヤー2とレイヤー1のネットワークは連携し、分散型金融アプリケーションを使用する際に誤差をなくすことができます。

そのためにビットコイン、イーサリアム、その他のブロックチェーンのスケールアップを支援するレイヤー2ネットワークは数多く存在します。

人気のレイヤー2ソリューション

ではそのスケーリングを手助けするレイヤー2にはどのようなネットワークがあるのか。

ビットコイン・ライトニング・ネットワーク

BTCの最も人気のあるレイヤー2ソリューションです。ビットコイン・ライトニング・ネットワークは、データを転送する前にメインチェーンからトランザクションの束を取り出し、オフチェーンで処理する。また、スマートコントラクトをBTCに導入し、ネットワーク全体を大幅に改善することができます。

BTCライトニングネットワークは、低コスト、スケーラビリティ、即時支払いなどの利点を提供するため人気となっています。このレイヤー2はBTCブロックチェーン上では、Bitcoinの高速決済を実現させます。現在、BTCの平均取引時間は約10分です。

このレイヤー2ソリューションを使うことによって、1秒間に数百万から数十億のトランザクションを処理できると見込みがあるのです。レイヤー2ソリューションとして取引をオフチェーンで決済することで、手数料が大幅に削減され、即時の取引が可能になるのです。

ポリゴン 

Polygon (Matic)は、イーサリアムベースのブロックチェーン・ネットワークを開発し、それらを連携させるためのソリューションです。開発者が最適化されたイーサリアムネットワークを作成するために必要なすべての重要な材料を備えているため、しばしばイーサリアムキラーと呼ばれることもあります。

なぜならポリゴンネットワークは、スケーラビリティや主権といったレイヤー1ブロックチェーンの特徴をまるごと提供することができるのです。

アービトラム

最も大きな利点の1つは、そのスケーラビリティです。Arbitrumのレイヤー2ソリューションは、イーサリアムのような他のブロックチェーンよりも大幅に高速で安価な取引を可能にします。これは作業の大部分がオフチェーンで行われるため、メインのイーサリアム・ブロックチェーンへの負荷が軽減されるからです。

そしてArbitrumはイーサリアムと互換性があるため、開発者は既存のプロジェクトを簡単に移行でき、ユーザーは両方のブロックチェーンとシームレスにやり取もできます。この相互運用性は、開発者が両方のブロックチェーンの上に構築することを可能にし、両方の潜在的なユースケースを拡大するため、大きな利点となるでしょう。

もう一つの利点はそのセキュリティだ。zk-rollupsはレイヤー2ソリューションの一種で、複数のトランザクションを1つのトランザクションに集約し、オンチェーンに保存するデータ量を削減します。これにより、トランザクションが迅速かつ安価になるだけでなく、セキュリティの強化にもつながります。

なぜレイヤー2ブロックチェーンが必要なのか

ここまでである程度レイヤー2チェーンの役割と機能について理解が深まったかと思います。

レイヤー2の強み

ユーザーにとってより低コストで効率的

ユーザーにとって、これらのブロックチェーンは劇的に速く、安く使えます。価値の低い取引オフチェーンに保つことで、ユーザーは最小限のネットワークコストで迅速に資産を移転することができるが強みです。

より広範なブロックチェーンの有用性

迅速かつ効率的な価値の移転を促進することで、レイヤー2のソリューションはブロックチェーン応用の可能性をより広げることにつながります。その可能性を示す好例として、ビットコインが法定通貨であるエルサルバドルがいいでしょう。ライトニングネットワークのスピードと効率性がなければ、これは不可能だったはずです。

メインネットを緩和

レイヤー2ソリューションはユーザーだけでなく、暗号エコシステム全体にも利益をもたらします。ネットワーク・アクティビティの大部分をオフチェーンで処理することで、混雑していたメインネットのトラフィックの多くが軽減されます。これは親ネットワーク上のトランザクションがより高速で効率的なシステムになること手助けをします。さらに、ユーザーが支払う取引手数料も、親チェーンでの取引手数料よりも低くなるのが特徴です。

開発者はスケーラビリティという大きな問題に対する解決策を常に模索しているため、ブロックチェーン技術の幅広い応用は避けられないと思われます。そのため、さまざまなブロックチェーンを理解するのが安定したエコシステムを作り上げることに貢献するでしょう。

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